盛岡の東横インに一泊した次の朝、すぐに仙岩峠に向かおうとはしないで、県立美術館をはじめて訪問する。

企画展の「アートフェスタいわて2025」は、職業作家であるかどうかを問わずに県下のひとの一年間の芸術創作を総括して、例年の恒例行事のようにしているようす。彫刻、書道、工芸、版画、日本画、水墨画、洋画、のようにカテゴリは定められながら、あらゆるおおきさのことなる作品がのびのびと並べられていて、やたらに刺激的だった。

とりわけ喚起力の強かったものはこう。

ほか、大地のなかにある人間の生滅を共有したおおくの作品はまとめて情感ゆたかだった。

冬の森、夏の沢、みわたすかぎりの田園、春のおとずれ、わらぶき屋根の廃墟、けむりはく工場、はげしい流れを吐きだすダム、こいのぼりの向こうを横切る蒸気機関車、手をふる家族の背中。