換気扇が止まったまま動かなくなってしまった。先月はじめあたりのこと。
大家さんに家賃をおわたしにいって、そういえばとついでのお話ではなしたら、そのままあるいて様子をみにきていただけた。電気系統がおかしくなっちゃったのかなあ、と素人考えを述べていたら、スコッと蓋をあけて、ありゃあゴミで詰まっちゃってる、とただちに見抜いてもらった。たしかにホコリのもりもりと詰まっているのがみえた。それから業務用の掃除機をもってきていただいて、おもいきり吸いこんだら、ゴオオーと動き出した。
もう十年も掃除していないから、音がおかしくなってるねえ、といって、その日は終わりになった。これまでの借家でもいちども気にせずにいて、どうやらそれなりに頻繁に掃除してあげるのがふさわしい使いかたのよう。あとからそれをインターネットでおぼえた。
しかしその日の夜また止まってしまったから、次の週末にもういちど自分でも大掃除をやってみた。ホコリが固まっているから、コンビニでもらったアイスの木べらでほじって削ってどさどさごみ取りをした。みえるところはおおかたおとして、古いほこりは片手にいっぱいにぎりしめられるほど落ちてきた。ずいぶん満足はさせられるしごとだったが、夜になるとまた止まってしまった…
水曜日の朝、ドアホンが点滅しているのがみえた。来客の録画をみたら、前の日の夕方に大家さんがおみえになっていた。すこし出かけていたあいだのことだった。気づかずすみません、きょうはいつでもいます、と電話をかけてあやまったら、メジャーをもってきてくださって、採寸していってくださった。
金曜日の午後、仕事をしていたら大家さんの軽トラがはいってくるのがみえた。出たらあたらしい換気扇をもってきてくださった。お風呂場に脚立を立てて、天井の整備穴をおしあげて頭をもぐらせて、結線をばらしてボロっと古い換気扇をはずしたら、それといっしょに茶色いゴミがぼろぼろ落ちた。ぼくはうしろで見学させていただいて、たまに工具とかネジを呼ばれて手渡すのを手伝った。
天井の裏から配線をひきだしてみるみる結線して、あっというまに天井におしこめてもらった。テスト運転したら、前よりもずっと静かにスウーと動いた。静かですねといったら、あんなにうるさくないんだよとおしえてくれた。十年も経てば耐用年数がおわってしまって、交換しないともう動かないということだった。
調子がわるいみたいなんですよね、とおしえたその一週間あとにはもう新品に換えていただいたことになって、ありがたいことこのうえない話。