ジムに通って半年をすぎたら常連のかたがたとは顔なじみになれて「いい脚してますね〜」とほめてもらいさえもした。。
脚の太さは生まれつきのことで、小学生のときは体操着のサイズが、思春期になってからはジーンズのサイズがあわなくて、標準からはずれていることがコンプレックスになっていたとおもう。その脚のことをほめてもらうといい年をしてはじめてこの太さのことがほこらしくなって、プロ野球とか大相撲をみても、アスリートの下半身のたくましさに目が向くようになる。プロの身体はほれぼれとみるだけにして、足腰の重さが才能のひとつときけば、ぼくはずいぶんいいものを授けてもらった。
はじめて100キロをかついだのが記念になるとおもって四ヶ月前にわざわざ日記に書いていた。それからもコツコツとジムに通っては、いけるとおもったときに2.5キロずつだけ負荷を強めて、気づいたらこの日は120キロまであげられるようになっていた。トレーナーのEさんが「順調っすね!」といって課題を設定してくれるとき、できない無茶をやらせることはないひととわかっているから思い切ってやれば、案外できてしまうのがうれしい。
最後のセットの十回目の屈伸をするときに、Eさんが「もっと深くいけるかな〜」というのを素朴にきいて、こぶしひとつぶん深くかがみこんだ。それでも踏ん張ればあがるはずというのがいつものところ、120キロのバーベルはピタリと空中で静止して、そのまま持ち上がらなくなった。セーフティーバーにゆだねてもどす。はじめてスクワットで潰れた日のこと。