駅前の「おちゃや」で知り合ったSさんに誘ってもらって仙台のアマチュア音楽祭にいく。

最寄りの駅で待ち合わせたらSさんは第12回のシャツを着てあらわれた。それから欠かさず皆勤しているとのこと。

Sさんはおなじお店でやっぱり知り合ったというもうひとりのSさんと、仕事の知り合いだというTさんも招いていて、勾当台公園のビール売り場で落ち合って、あいさつを兼ねてまずいっぱい乾杯をする。

ちょうどはじまったばかりのビッグバンドが “All of You” をやっていたり、その裏のステージでおじさんたちのバンドが “What’s Going On” なんかを歌っているのをすこしずつながめる。物販コーナーは漫画とのコラボ製品ばかりおいていて、読んだこともないからなあとおもえばちょっと及び腰ながら、記念は記念にということでティーシャツをひとついただく。

初日の最初のほうはこんな感じですよ、とSさんがいうのをきいて、たしかにみんな巧さを競うというよりも、自分たちを楽しませるように健康な音楽をしているのを味わう。定禅寺通りを通れば、若いギタートリオがクリーンな音作りで少ないコードを繰り返しては陶酔しているのがたのしそう。

混雑は開幕したばかりにしてすさまじいもので、座って休む位置をもとめて、国分町をふらふらあるく。ほとんどのお店は夕方までおやすみで、やっと営業中の居酒屋をひとつみつけてはいる。190円の生ビールと70円の鶏皮串のお店でしばらくやすんで喉もうるおす。

仙台メディアテークのなかの会場は空調もあるし聞きやすいですよ、とSさんに導かれていくと、整理券待ちの列が館外に長くのびていて、館内には巨大な壁がせり出して演奏スペースをさえぎっている。うわあ、こんなの大改悪だよ、とSさんは嘆いておられる。音楽専門学校のジャズ科の学生さんたちの楽団が “Take Five” をリハーサルしているのを漏れ聞く。

西公園のほうまでさらに歩いていって、どのステージもちょうど幕間でなにもやっていないところで、キッチンカーの並びにババヘラアイスがあるのをみて、ひとつ食べる。チュロスをひとつわけてもらう。奥のほうのステージで、別のビッグバンドがまた “All of You” をやっているのをみる。

混む前に帰りましょうねといって、五時の電車で帰る。Tさんとは大町西公園駅で分かれた。残りの三人で最寄り駅までもどって「おちゃや」で管をまく。

広義のジャズといって、ポップスとかブルースとか吹奏楽のステージはどこもにぎわっていた。正統派のモダンジャズはとうとうひとつも聞けなかった。常連のバンドほど二日目の後半に出るものだとSさんに教わる。初日はまあこんなものかと例年なりますねときく。来年またいきましょう、次は日曜日いけるといいですね、とはなす。